着火備忘録

甘栗よ、ずっと永遠に。

初めてきんぷりのライブに参戦した感想。

King &Prince First Concert Tour

2日目の昼公演と夜公演に入りました。

ネタバレあり、レポなし、not備忘録、単純な永瀬担のバリバリ主観だらけ、自由解釈まみれの感想です。(他のメンバーのはなしはほぼナシ)

解釈違いに関してはスルーしていただきたいのですが、わたしの記憶違いがあれば、ご指摘下さると嬉しいです。

 

セットは宮殿をイメージしているように見えた。中央の大階段、双璧にそびえ立つ巨大な獅子、奥に掲げられた紋章。両サイドのモニターには四隅にささやかなフルール・ド・リス。(言わずもがな、2017EX以降Princeの象徴のようになっているマーク)

本人たちが雑誌のインタビューで度々言及してきたオープニングは、宙吊りで2つに折り畳まれた箱を開けると背面がメンバーカラーの玉座に座る6人の王子様が現れる、といったもので、それはまるでわたしには二次元の世界のようだった。彼らの容姿はもちろんだが、箱を開けると王子様、の図がスマホアプリの乙女ゲームの一場面のように感じられて、そしてステージの高いところではなく宙吊りの様は、良い意味で彼らが遠い手の届かない存在だと位置づけられていて、アイドルとしての距離の測り方がとても好みだった。

1曲目はデビュー曲、シンデレラガールだった。デビューライブを象徴する1曲目はやはりそうでなくては。初披露からファンは飽きるほど同じパフォーマンスを見てきた曲を玉座に座る美しい6人が下々を見下ろしながら歌い上げる様は、今日のこの瞬間を待ちに待ったファンを沸かせるには十分すぎるくらい振り切れた尊い演出だった。

せっかくの白地に金刺繍の素敵な王子様衣装から、2曲目のシンデレラガールのカップリング「YOU,WANTED!」にはシルバーを基調としたテイスト違いの衣装にチェンジ。小さな火花がいくつも吹き上げていたのが印象的。

続けて3曲目もカップリング「Funk it up」。これでデビューシングルを早々に片づける。センステで円になって歌う「フロアの真ん中 君を照らすスポットライト」が、正に今6人が地球の真ん中にいるような、円形のセンステ最高…という気持ちになった。この曲のためだけのミラーボールも印象的だった。(他の曲でもあったかもしれないけど見てない)

 

セトリ順に曲追ってても書きたいこと書けないので、ここから結構てきとうに。

全体を見渡して感じたのは、「King&Princeです!はじめまして!」ということ。過度に〈エモさ〉を追求しないライブだったと思う。

もちろんわたしだって色んなことを思い出して随所でズビズビ泣いたし、一番沸いたのは【描いた未来】の帝劇の神懸かった演出だし(どうして)、きんぐのオリ曲でいちばん嫌いだった【Alright】で大号泣したくせに何をいう、ていう感じなんですけど、会場に数多いたであろう新規のキンプリファンが理解できなくて戸惑うような、今まで足しげく通ってきたファンでなければ理解できなかった演出は用意されていなかったところが、めちゃくちゃ素敵だと思った。

メンバー紹介ラップを入れたら10曲は新曲があったり、それ以外の先輩の曲もこれまで歌ったことのない曲がいくつもあったり、セトリ自体もすごく1stライブらしかった。きんぐなんて、Jr.時代現場があっても滅多に新しい曲を用意してこなかったくせに!笑 まるでアルバムが発売される前に行われたアルバムツアーのようだったけれど、つまり誰もかれも同じくらい盛り上がりにくかったところがミソだと思う。今までやってた曲はノリ方も楽しみ方も決まっていて、Jr.時代からのファンはきっと喜ぶけれど、映像化されていない数々の曲を新規がどれだけ楽しめるか、そこで新規との間に温度差が生まれてしまうことは容易に想像できて、いつの時代からのファンも同程度盛り上がれる曲を用意する方向に舵を切ったセトリから新規への優しさをしみじみ感じた。

もちろん、6人やきんぐ/ぷりんすのオリ曲をやってくれたこと、その演出の上手さが、これまで応援してきたファンへの感謝と愛そのものだった。Jr.時代の衣装は今回きんぐ2着、ぷりんす1着。どれも手の込んだ思い出深い衣装だから、その衣装を着て歌い上げてくれること、その衣装を着ていた色んな現場が走馬灯のように脳内を駆け巡って、それだけでもうこみあげてくるものが山ほどあった。

Oh,サマーKINGはしょおくんの冒頭のセリフから丁寧に始まり、振付つきで盛り上がれたのがいつぶりだかわたしは全然思い出せない笑 当時なんだこりゃ!となっていたけれど、2年経ってこんなに愛おしい曲になるとは思いもよらなかった。

THE DREAM BOYSは、きんぐがきんぐとなるもっと前、舞台ドリボを3人で頑張っていた時代の曲で、当時の振付に忠実に踊るしょおくんだったり、れんれんの、当時のれんれんを横に並べて違いを一つ一つ褒めてあげたいくらい洗練された麗しさに満ちた動作だったり(あと「笑顔が」のクセがマイルドになっていたあたりに成長を感じた)、かいちゃんの奥行きが増した深みのある大サビだったり、グッとくるポイントなんて挙げればきりがないけれど、なにより「さあ夢が花開くときを 共に過ごしてゆこう ここから oh the power of dream」を円になって歌う3人の景色は、もう一生忘れないと思う。とても綺麗だった。

横アリと金衣装、といえばわたしはJr.祭り2017横アリ公演を思い出す。最前列にいながら、きんぐだけ全然内容が練られてなくて、単にファンの数が多いから盛り上がってるように感じられて、他担のだれの話題にものぼらなくて、そんな金色の衣装を着て真ん中に立っていたきんぐが横アリの真ん中で、デビューライブで歌うことを選択したのが、3人で運命を共にする最初の一歩であるTHE DREAM BOYSってエモい以外の何物でもないけれど、それはこちら側の問題であって、状況としてはただ昔のオリ曲を、Jr.時代の衣装で歌っただけなんだよね。そして大正解。

あと、個人的に、そのあとユアプリをきんぐ3人もちょろっと歌ったの個人的にテンション爆上がりポイント。わたしの理想のデビューライブは、ユアプリを歌うぷりんすのバックできんぐが踊ることだったので、その夢が叶いかけて、とても嬉しかった。いつか…!

Alrightは、なんでもかんでもきんぐだけ誰かしらバックがいて、どんな曲も全然3人で歌えなくて、単独をやらせてもらえないきんぐが歯がゆくて、正直、そんな2017夏のきんぐがこんな内容の歌詞やテイストの曲を歌うのかって本当に嫌いで嫌いで仕方のない曲だったのに、ようやくデビューライブでたった3人しかいないステージが見られたことが、ただ感無量だった。ちょろい。

わたしはれんれん担なので何を勝手にエモエモしてんだって感じだけれど、ぷりんすのプリプリが本当に好きで、当時バックについてくれてた無所のちびたちがでっかくなっても変わらず同じ立ち位置でそこにいたのエモ以外の何物でもなかった…2番を初めて歌ったときのどよめきに包まれた横アリ…

そして、曲の良さで話題を呼び、かつユメアイの中で一番の凝った美しさで更に話題をかっさらっていた描いた未来は、そうそうライブなんかじゃできる演出ではなかったから、もう二度と見れるわけがないと思っていたんだけど、このために幕を用意してくれるなんて!もうね、後世に語り継ぎたい演出第一位なので。今すぐ円盤をくれ。ここリピりたい。

MIXTUREは2018EXの謎の安っぽい衣装が少クラでもずっと残ってて、このライブで初めて、あの羽根衣装以外の衣装で踊るきんぷりを観たけど、この曲別に悪くないじゃん…となった。ちょろい(2回目)MIXTUREからの勝つんだWIN!にフォーメーションが組まれる瞬間が最高すぎてもうちょっと記憶が定かではない。れんれんが動く度に重そうなマントがぶわっとたなびく瞬間本当に最高じゃあありませんか…

きんぷり自体、Jr.時代から既におたくの出入りがかなり激しい界隈だっただけに尚更なのかな、デビューライブで今までの感謝を前面に押し出して昔やった曲云々を思いっきりひきずるより、爆発的にFC会員数を増やしCDの出荷は70万枚を超えた男たちならそうあるべく、ひたすら新規に優しいライブを徹底していたところがとても良かった。

シンデレラガールを最初、中盤、最後で3回歌うのはまあまあ想定の範囲内だったんだけど、わたしがクリエ~EXと今年何度も見てきた岸くん振付ver.や7men侍がやってたバンドver.がデビューライブに繋がってくると分かったときは少し面白かった笑 なんの伏線だよって。笑

アリーナ規模にしては驚くほどお金がかかっていると感じた最たる部分が、機構だった。メンステの3階まであるセット、左右に可動する階段、オープニングとエンディングで使った6人席のゴンドラ、夜空ノムコウでれんカイが使った1人用のリフター、6分割して回転したり高さが自在に変わるセンステ、6つを繋げるとセンステを囲めるくらい規格外に高くて大きなアリトロ、アンコールで使用した1人用ゴンドラ。わたしは今まで通ってきたジャニーズに大きな偏りがあるからあまり自信はないけれど、1stライブでここまで用意してもらえるグループはそう多くはないと思う。その数々が、とにかく高さを意識しているように感じた。外周やスタトロで会場を歩く姿はそれなりに身近な存在に感じられるけど、アリーナ規模でこれほど担当から見下ろされることがあるだろうか、アイドルなんて距離が遠いに越したことはないと思っているわたしからすると、たまらなく心地よかった。そのぶんスタトロだと6人もここぞと触れ合おうとしてるのが、まるでお練りのようで良き。

 

そのかわり、特効が本当に少なくて、火花が出たのは1曲、炎が出たのも1曲、どちらも小さいやつ。特効で非日常を演出するより、空間そのものを機構と演出で非日常に変えていたのが印象的だった。わたしは派手なのが好きだけれども!笑

あと、衣装もたくさん用意してもらえていて、中でも一番はやっぱり赤黒衣装!れんれんがめっちゃめちゃたっぷりした重たそうなファーのマントを背負ってるのが本当にかっこよくて、この子は本当に赤が良く似合うなあとダメな涙が出そうになってしまった。あと、単純にステージの上のれんれんは歩き方がドスドスとかノシノシとか、こう、ちょっと前のめり感が多少あるので、ああいうマントが映えるんだなあと。岩橋さんのヒールブーツも良き、かいちゃんはああしたい、こうしたいというのをとにかくたくさん話し合ったのかな、と想像してしまうような本人にぴったりの布の多い衣装で、かいちゃんの好きなブランドの秋冬コレクションでしかなかった。

同素材型違い(スタトロ曲で着用してた青い衣装)も、同系色テイスト違い(2~3曲目のシルバー系の衣装)も、白シャツしばりの型違い(BTN)も、黒のドレッシーな衣装(ED)も、本当にメンバー6人のことをよく考えてくれてるんだなあと。何一つヤバい衣装がなくて、あと、メンカラを衣装に採用しなかったあたりが本当に信頼のおける衣装班。無彩色がメンカラになってしまったれんれんが、デビューシングルのメンカラたすきが色として映えない黒だったのが、わたしはとても悔しくて、まあそもそもメンカラなんてただの記号でファンにとって彼らを色で識別する理由がないのにわざわざ衣装に採用するセンスがダサいと思っていてメンカラ衣装が大嫌いでして、その点今回のライブでメンカラを感じたのが、ステージ両サイドのメンバーの名前のネオンの色、宝箱の椅子、アンコールのゴンドラのネオン、くらいだったので(もちろん照明の色とかそもそもペンラの色とかあるけれどそれは置いておいて)、衣装班含めスタッフの方々にはこれからもどうぞよろしくお願いしますとお中元を送りたい。

ただ、ライブのグッズにTシャツがなくて、アンコールで最初に来てた白と金衣装を着て出てきたのが唯一もったいなかったと感じたので、次はそのへんを楽しみにしている…!今回グッズが少なくてめちゃくちゃ衝撃的だった。グッズはそもそもチケ代だけじゃ儲からないからそれを黒字にもっていくためっていう印象があるけれど、まあシングル売れたしスウィートガーデンとFCで荒稼ぎしてるきんぷりはそこまで躍起になって色々グッズを出す必要がないのだろうか。しかし最低限Tシャツとタオルくらいあってもよかったのでは…笑 手鏡ペンラもチャームつきブレスレットもものすごくかわいかったので、グッズプロデュースした人たちのこともこれからも信用している。(信用してるから次はまともなバッグ作ってね)

グッズ関連だと、きんぷりのステージドリンクがただのペットボトルだったり、普通に売ってそうな水筒ですごく驚いた、カツンは毎年そのツアーのロゴとか入った非売品のタンブラーとか当たり前に使ってるから…いつかそうなる日が楽しみだ。

2時間半のライブでほぼ歌、間に1回だけMCっていう構成はマジで攻めてると思った。バラードもちょいちょいあるけれど、基本的にずっと動き続けてる曲が多くて、企画も全然なくて、記憶があやしいところが多々ありすぎてアレだけど聴いてる限りは歌ってて、それでもきんぷりがここまで(聞いてくれれば分かる)歌えるっていうのが、もうファーストライブの何よりも発見だったと思う。上を見ればきりがないから、上手と軽々しく口にするのは難しいけれど、全然歌えてて、いやもっと早く教えて?!ていう…れんれんが一日中散々歌ってきて、夜公演のラストの曲でめちゃめちゃ力強くフェイクを歌ってるのが本当にうっわ最高じゃん…って惚れ直した。歌わない企画に逃げないで、とことん歌とダンスと演出で勝負した6人めっちゃ強くて本当に推せる。

新曲は、スタンドマイクで振付のかわいい曲もあれば、ファンへの気持ちが綴られた曲もあれば、ダークサイドなイメージの曲もあり、明るい曲も多いけれど、それだけではないのがとてもよかった。新人であるKing&Princeはまだグループの色がついていなくて、なんだってやれるし、なんにでもなろうとしてる、クリアだけれど白にも黒にも転べる強さを感じた。

色んな方面からただの推され、とかうちのグループの方が絶対売れたのに、とか言い返したくなるようなことをたくさん言われてきたけれど、きんぷりは総合力でこれをねじ伏せていくつもりなんだなあと覚悟をしみじみ受け止めた攻めのセトリ構成だった。

カップリング候補曲をライブで3曲歌って、おたくに投票させるやつは他ユニとか別界隈とかだとよくあるんです?わたしはもうNo.1一択で、TL見ている限りはみんな大体No.1って言ってる気がする。この曲のダンスで、上手に移動していくれんれんのダンスがとても良き良きしてるので永瀬担ぜひ見てほしい泣 こんなに踊れるようになったのね泣

これはアカン!てなったのは、もうほんとに、メンバー紹介ラップですね!わたしの脳内会議でめちゃめちゃ物議を醸している笑 本人たちの口ぶりからして歌ってる人が歌詞を考えたっぽいけれどもラップになっていないというか、歌詞のはめ方、声の出し方がむずかしすぎていやちょっと待って!という感じ!笑 これセカンドツアーまでになんとかしてくれ~岩橋くんの作ったかいちゃんラップがとても良い感じ!声は出しづらいけどそこはええねん、岩橋くんは作り直さなくて大丈夫、あとはちょっと厳しい気がする笑 

新規への配慮、とかいう点でいうと、じぐいわ的なのとか、ウィガッタウィンの岩橋くんとか、わたしはガチなウィガッタウィン♡中毒患者なので、せっかくのデビューライブだし、ぜひともお目にかかりたかったのに、これは絶対そのへんのうるさいおたく(大体きんぐ担)がワアワア騒ごうとするのをなるべく減らそうと試みているんじゃなかろうかと。どうでしょう。

11日(土)のMCはたしかになかなか面白くなくて、というのもMCのれんれんは、わたしの太古の記憶によると話を優しく拾ったり、しゃべってない人に振るのが上手なだけであって、話題の提供はそこまでセンスを感じたことがなくて。そこは6人で公演前の話し合いが必要だなと。見学に来てた風磨くんがおたくの気持ちをめちゃめちゃ代弁してておもしろかったし、次の日の今日から忠告に沿った内容のMCとなっていたようなので、その辺に関しては乞うご期待、的な。

れんれんは、デビューが決まったとき、そもそも直談判の時点で乗り気ではなかったことが新聞で報じられていて、わたしは正直、目の前のデビューへの道筋にしがみつかない人の気持ちが分からなかったから、それがしこりのようにうずくときがあった。CDデビューが決まった次の日の帝劇のれんれんは、不安と展望では不安の方が色濃く現れた美しい目をしていたなあと思い出す。でも、最後に帝劇でお誕生日をお祝いしてから半年以上が経過し、やっと見られた横アリのれんれんの眼差しは、きんぷりの色々を背負う気でいたように感じた。覚悟が決まったんだと。エースでも、リーダーでもないれんれんの、「俺たちが~~~~~!!!!!!」を初めて目の当たりにしたとき、その日でいちばん泣いた。れんれんを、心から誇らしく思った。君を好きでいてよかった。勝手に期待して勝手に裏切られて、それでも手を離せず横アリまでのこのこ来てしまったわたしの大小さまざまな古いしこりを全部吹き飛ばすような、力強く澄み渡るれんれんの声だった。れんれん、ここまで連れてきてくれて、ありがとう。

 

初めてEXできんぐのライブを見て、ショックのあまりやけくそのような気持ちでエントリーを書きなぐった日からほぼ2年経った。タイトルは「初めてきんぐのライブに参戦した感想。」今日わざわざそっくりなタイトルできんぷりのライブについてエントリーを書けるのが心から嬉しい。

スタンド後列から見たメンステのれんれんは、わたしにはまだまだ遠くないと感じたので、いずれ近々、わたしが天井かられんれんを見下ろせる日まで、どうか麗しき日々をしなやかに、健やかにお過ごしください。

 残りの公演もれんれんにとって大事な公演になりますように。