着火備忘録

甘栗よ、ずっと永遠に。

2月、初めて上田くんを観に帝劇に行ってきた(Endless SHOCK 20th)

 

Endless SHOCKを初めて観劇した。

すごかった!!!!!!!!!

一言、これに尽きる。すっごいすっごいミュージカルに上田くんが出演してる!!!!もう感無量、万感の思い。

 本格的なミュージカルを観たのは、SHOCKが初めてだったと思う。初めてのSHOCKは余りに圧倒的で、持って行ったメモ帳に一言も書けないまま観劇を終えてしまったのは、去年のPMCC*1以来だった。

1幕だけでドッッッと体力を消費して、幕間は言葉が出てくるまでしばらくの時間を要した。観劇後は、3時間超えで光一くんとカンパニーが命を燃やして注がれたエネルギーをもろにくらって、すっかり精気が奪われたくらいの衝撃でしばらく立ち上がれなかった。密度の濃い3時間、全然あっという間じゃなかった。これが、20年続いたミュージカル…。わたしの知っている帝劇と同じ場所とは思えなかった。20年かけて随所まで洗練し尽くした3時間以上の内容を、出演者全員がじっくりと時間をかけて理解し一挙一動まで完成された状態で初日に臨む揺るぎない美しさが絢爛豪華な帝劇にしっくりきた。*2

 

まず感動したのは、一番最初の[So Feel It Coming]のフライングだった。一番シンプルな、客席の頭上を旋回するフライング。2015年冬から見てきた平野紫耀氏のフライングが、帝劇のスタッフから「この世で2番目に上手い」と評されたときから、1番上手い光一くんのフライングを見たくてたまらなかった。初めて見た光一くんのフライングは、まるで光一くんが空を飛んでるようだった。

そりゃあ誰でも空を飛んでるように振舞うし、スタッフと息を合わせる練習をして本番に臨んでいる。昔のかめちゃんのフライングは映像で、あとはこの2年のドリボも、この5年のジャニワやジャニアイのフライングも見てきた。好きなフライング、あんまりピンと来ないフライング、様々あれど、20年飛んできた人のフライングは、それらとはまったく別ものだった。シューイチかなにかの特集で流れた20年前の映像の光一くんのフライングは特別なものではなかったように思う。が、今の光一くんのフライングは、軌道と体幹の角度やバランスがぴったりで、本当にワイヤーを感じない。1700回以上の公演を重ねて磨き上げられた美しさに、感動以外の何物でもなかった。

有名なリボンフライングは、夏のFNSでもお見かけしたけれど、生で見ると緊張感が違う。芸術を目の当たりにした。優雅で、刹那的でコウイチの命の灯火のようで、フライングにここまでの芸術性を持たせられる光一くんに恐れさえ抱くばかりであった。

 [NEW HORIZON]が、アンサンブル含めキャストみんなの歌と踊りがものすごく格好良くて。何かプログラミングされた映像かのようにそれぞれがきちっと揃えた緻密な振り付けと生き生きした表情と、そして重なり合った歌声の圧倒的な美しさにグッと引き込まれた。今わたしミュージカルを浴びてる・・・!きっと1階後列から見るとさぞ圧巻なのだろうと思った。

あまり予備知識を入れずに観劇したせいでSHOCKといえば階段落ち、というイメージを強く持っていたけれど、それがなんと1幕のラストで、クライマックスではなかったのが割と驚いたポイントだった。ミュージカルなので、歌とダンスがメインのパフォーマンスではあるけれど、その間の芝居に自分の中の様々な感情が引き出された。

面白かったのは、コウイチがリカの運転する赤いスポーツカーに飛び乗って空を飛ぶシーン!先日のFNSのときにスポーツカーはマスタング、というツイートと、コルベットに変わってる!というツイートを見かけた。SHOCKはいい意味でだいぶ前にジャニーさんの手を離れて、わかりづらいところを直して直して直し続けてジャニーズらしさとは異なる次元にあるミュージカルだと思っていたけれど、この空飛ぶスポーツカーの演出、100歩譲って光一くんが車好きとはいえ、あえて残したとしか思えないめっちゃジャニーズ!!!という演出に嬉しくなった。

曲で好きだったのは、[SOLITARY]、[夜の海]。この2曲は初見からハマってしまって、インスタライブの映像を家でもずっと流してる。特に夜の海は、これがあの有名なジャニーさんと揉めた曲…!や~本当にめちゃめちゃ良い曲。光一くんの作曲は本当にすごい。

[SOLITARY]は、両脇からレーザーがガンガン出てスモーク炊きまくってる演出がすごい好きでめちゃめちゃテンション上がった。違ったらどうしよう。

レーザーに関しては、ラダーの演出は言わずもがな。光一くんは照明の鬼のはずが初見でそこまで全体を見渡す余裕が皆無で心底悔しい。

二幕始まってしばらく経つまでシェイクスピアだと分からずちんぷんかんぷんだったので、次観るときはそこしっかり見たかったんだけどなあ…

生オケも面白くて、早々に座席で落ち着いて同行者の方とおしゃべりしようとしたら、オケの方々の音出しでお互いの声が聞こえづらい笑 そのうちチューニングも始まり、もうすぐ始まる緊張感に包まれる座席の雰囲気が心地よかった。

 

昨年11月、上田くんの17年ぶりのEndless SHOCK(SHOCK)ライバル役出演が発表された。

Endless SHOCKといえば、日本一チケットの取りづらい舞台。ジャニオタなら一度は観劇したい憧れの舞台でもある。何人ものジュニアが出演したいと口にするし、自担が出演することはおたくの誇りでもある。わたしは1000回記念の円盤を、ふぉゆ担の友達に借りて観たことはあるが、造詣がないせいかいまいちピンとこないまま返却した覚えがあり、その頃から行ってみたいような、でも自分には恐れ多いような、複雑な気持ちでもあった。

2019年の梅芸の千穐楽で、光一くんから2020年はキャストを刷新する、とのお言葉があったのはツイッターでたまたま見たので気になりつつも、それ以上に何かの予感がしていて、なぜか制作発表会見当日、キャスト発表の15時をじっと待っていた自分がいた。こういうときの勘は割とズバッとハマる。

わたしが初めて帝劇に足を運んだのは廉くんのファンになった2015年の冬だ。上田くんがドリボに出演していた頃はファンではなかったし、KAT-TUNの他のメンバーがドリボに出演していても特に興味がなかった。初めて観た舞台「JOHNNYS' World 2015-2016」ですっかり虜になってから今年に至るまで、毎年数回足を運んできた大好きな帝国劇場に、まさか上田くんを観に行く日が来るなんて、思いもよらなかった。

上田くんは、きっとあまり知られていないだろうけど、蜷川幸雄さんの舞台に出演した経験があり、それがきっかけで演技の面白さに目覚めた上田くんは1年に1度は舞台に出演している。数年前からライバル役候補として名前が挙がっていたと聞いたときは、もう胸がいっぱいだった。積み重ねた数々のお仕事が、誰かに評価される結果に結びついているのが、何よりも誇らしかった。

とはいえ、出演と発表されて真っ先に思ったのが、「歌とダンスが、何よりダンスが、ヤバイ…!」だった。体力・筋力は多分ある方だと思う。演技は、柄の悪さ以外は心から楽しみにしていられる。歌は、喉が細くてケアが大変だろうけど、まあよし。問題はダンスだ。上田くんはダンスがあまり上手ではない。上田くん独特の体のしなやかさだったり、指先の美しさだったり、好きな部分はもちろんたくさんあるけれど、それ以上に、リズム感のセンスがない…と思うし、苦手という自覚がありつつなんとなく誤魔化してきた。レベルの高い振り付けをきれいに、かつ他人ときっっっっちり合わせるなんてできるんだろうか。それは意識の問題ではなく技量の問題で、そこが心配でたまらなかった。

ところがどっこい!!!
見たことのない上田くんが帝劇にいた。それはそれは美しいターンをする上田くん!初めて見た!もう、めちゃくちゃ頑張ったんだろうな、ってすぐわかるくらい、今までとは別物の上田くんが帝劇の板の上にいた。2日目で動きは固かったし、元々上手だったほかのキャストの方と比べるとまだまだな部分も見受けられるけれど、でも確実に今までで一番頑張ってる上田くんの踊りだった。のちにターンは光一くんに教わったと知り、納得でしかなかった。

歌も!!!!!上田くんから聴いたことのない深い歌声が聴こえて!えっ?!上田くんだよな?!?!ってずっとずっと驚いてた。発声が全然違う!すぐ喉締めちゃって歌いづらそうな上田くんが伸びやかに発声してて、SHOCKすご~~~~~~い・・・・・・

好きな衣装は合戦の蛮族的な衣装と、ソロの衣装!ま~~~似合う。本当によく似合う。特に合戦は上田くんの動き方に衣装がバシッと映えて格好良かった。(ジャグアタトゥーすごいよね…わたしも肩とかにやってもらおうかなと思いつつ、下手したら仕事中見えかねないので断念…)リカの肩を抱いて、悪党に染まったタツヤの目まぐるしい表情の変化を追いつつ、コウイチの階段落ちを目に焼き付けつつ、忙しい!泣

[Higher]でも同じ現象になってしまって、パフォーマンスが見たいVSタツヤのお芝居が見たい、でもう全然だめだった!

[Put your Hands up!](上田くんのソロパフォーマンス)はすんごいカツン!!!って感じで、先鋭的で、わたしはそりゃ死ぬほど好きだけど、まわりの反応にソワソワしてしまった笑 これ音源化してほしい…

[夢幻]の日舞が本当に綺麗だったなあ。私の大好きな上田くん、全部詰まってた。あそこ絶対2日目よりこれからどんどん良くなるのが分かりきってて、だから尚休演がすっごい悔しい!本当に好きな上田くん!!

上田くんの芝居は想像以上に感情表現が激しくて、指輪を渡すあたりのコメディのシーン、宇宙一イケてるソロ、怒りで昂るときもあれば悔いてはらはらと涙を流す場面、子供のように小さくなって泣きじゃくる場面、今までの舞台の集大成のようなキャラクターだった。格好良かった。これを2ヵ月やり遂げる上田くんが見たかった。上田くんに合わせて例年と比べてほかのキャストの芝居も変わっていたとのことだったので、どのくらいかはわからないけれど、多少なりとも上田くんの与えた影響がある、というのは嬉しかった。上田くんのSHOCKらしくなさを否定せず、光一くんに相談しつつも上田くんなりに考えたライバル解釈に合わせてくれた光一くんに深謝…。

ひとつだけ、お辞儀の仕方への不満は尽きない。上田くん、もう何年もあのお辞儀で、わたしも好きじゃなくて、こんなにほかの観劇者からやいやい言われるくらいなら、帝劇のときくらいきちんとしてくれたらな~。わたしもファンレターでやめた方がいいって書いたこともあるけれど、直らんのよな。うむ。

 

自チケは全滅し悲嘆に暮れつつ、初日のレポを読んで死に物狂いでチケットを探し、本当に幸運にも、(多分2~3年分の運をかき集めた)チケットをお譲り下さる方に出会えて、2月5日の夜公演に入ってきました。一度きりのはずが職場の光一担のお姉さまのご厚意で3月にも観劇できることになったので観劇したタイミングで感想エントリーを上げるつもりだったのだけれども、結局当初の予定通りわたしの個人的初日は個人的楽日にもなってしまった。

29公演で休演となってしまったイレギュラーな年のSHOCKを見ていて、初インスタライブのトーク、FNS出演、2度目のインスタライブ、どれもこれも舞台とスタッフと観にこれなかったファンへの愛で満ちていて、光一くんがこんな愛情深い人って、知らなかった。素晴らしい人だなあ。光一くんの愛情の深さに何度も感動した。上田くんがタツヤと呼んでほしいだとか、初日のカテコでのハグだとか、めちゃくちゃ慕ってて、あ、良くしてもらってんだなあと。連載「エンターテイナーの条件」でも、アクトガイドでも、上田くんの役作りや本番への取り組み方をすごく細かく見てくださってて、それをアウトプットしてくれるありがたみよ。

インスタライブで光一くんが、カツンが20周年を来年に控えていることをきちんとご存じで驚いた。20周年を盛大に祝いつつも、SHOCKにも出演させてもらえたらなあ。あまりに不完全燃焼だろうから。アニキも中丸さんもまだ観てないし。

記念すべき20周年のSHOCKを観劇出来て、本当に良かった。ふぉゆ担の友達が、「自担が出演していなくても毎年一度は観たいんだよね。」と言っていたけれど、今なら気持ちがわかる。わたしもまた観たくてうずうずしている。SHOCKを観に帝劇に行きたい。博多座も梅芸も行ってみたい。

光一くんの休演決定は、結局英断になってしまった。今、多くの舞台・ライブが中止・延期を余儀なくされている。わたしにできることは、SHOCKの感想と感謝を書き連ねること、そして家から出ないことだ。残念ながら週5で会社に出勤していて、接客業をこなすストレスフルな毎日だが、インスタライブの動画の向こうにはタツヤがいてわたしに元気をくれる。「Show must go on」、次に幕が上がるその時まで。やれることをやろう。

*1:ポリティカル・マザー・コレオグラファーズ・カット。上田くんが出演した舞台。基本的に上田くんが出演する舞台は内容が難解。

*2:誤解を与えたくはないのだけれど、ジャニアイ出演勢も稽古を含めて3ヵ月以上毎日一所懸命頑張っていて、毎年変わりゆく面々、考えもつかない内容と彼らにしかない煌めきや興奮を与えてくれる2時間半は、何にも代えがたい時間で、帝劇というわたしなんかには縁もゆかりもない場所を経験させてくれる大好きな場所だ。が、たしかに(SHOCKに比べてしまえば、)(若い出演者に「舞台」を経験させたい、若いファンに「舞台」を広めたい、というジャニーさんの思いはさておき)ジャニアイが帝劇にそぐわないのは事実ではある、の、だと、知った。