着火備忘録

甘栗よ、ずっと永遠に。

うえだくんみたいになりたいと思ってくれた子がいた。

 

うえだくんのすごいところは、たった1つだけあげるとするならそれは誰よりも多彩な世界観を持っているところだと思っています。

ご存じの方も多いかもしれないけれど、うえだくんは、そのときのビジュアルに引っ張られて性格ががらっと変わります。まるで1つの役柄を演じてるかのように立ち居振る舞いから表情、言葉、服のセンス、食べ物の趣味など徹底して別人になる。そもそも覚えてないんだろうけど、昔自分が言ったこと(ローソク使って生活するとか、甘いものが好きとか)まで平気で全否定する。まあ、本人がどのくらい意識して変えてるか、その実どれが本当かなんてファンにはわからない話。*1*2

うえだくんが持つ世界観を惜しみなく披露してくれるのがライブのソロで、それはビジュアルから来る性格にもしっかり影響されてます。発想がとても豊かで童話、人物、劇曲、ドラマ、色んなものをモチーフにして描く世界観の具現化は毎度期待を遥かに超えてきました。

具体的にいうと、衣装、セット、照明、映像、演出、隅から隅まで全部しっかり徹底的に凝って練り上げた最上のものを提供してくれます。

中性的な容姿をした人が艶やかにマリーアントワネットが題材の曲を披露しても、舞台「ロミオとジュリエット」のロミオを演じた人がキラキラした笑顔でジュリエットソング作っても、ヤンキーっぽい見た目の人がしかめっ面でゴリゴリの狂気にまみれたロックを歌っても、凝りまくってる限りある程度すごいとはなるけれど、これが全部同一人物の考えることだから本当にすごい!と私は思ってます。

逆に、こだわりが強すぎた結果、今の容姿とあの曲は合わないからあの曲はやらない、なんていうことも平気で言うから困るし、ビジュアル込みで好きになったのに数年後まったく好みのビジュアルじゃなくなってしまった自担への気持ちの折り合いがついたのは最近です。

 

うえだくんのソロへの熱の入れ具合はKAT-TUNのファンじゃなくてもKAT-TUNのライブに行く機会がある人ならみんな知っていることですが、2回以上行かないとその振り幅の大きさは伝わらないわけじゃないですか。

それが悔しくて悔しくて。ダンスはちゃんと覚えないし、歌だってもっと上手な人はたくさんいるけれど、でもうえだくんにはこんな才能があるんだよ!てもっといろんな人に知ってほしい。そういうセンスの部分をジュニアが憧れたってどうにもならないとはわかってる。分かりやすく歌がうまい、おしゃれ、ダンスが上手、MCがうまい、そんな先輩が憧れられやすいとはいえ、うえだくんだっていいとこあるんやで!てなります。*3

KAT-TUNのライブはここ数年、2年に1度しかないうえにジュニアがつくときもあればつかない時も結構あるし人数も少ないし、うえだくんの良さをジュニアの子に知ってもらうには、元々ジュニアがKAT-TUNに興味持ってくれないと正直目にも入らない。

また、KAT-TUNのバックについてくれたジュニアがKAT-TUNのことを好きだとして、うえだくんは人見知りなのでわざわざ知らないジュニアと仲良くなろうとしないと思うし、ほかのメンバーの方が人当たりもいいし後輩と仲良くなるのが上手で面倒見もいい。今売れてるジュニアが雑誌の取材でうえだくんの名前を挙げてくれることなんてSnowmanの佐久間くん以外ほとんどなかったんですよね。

 

いつ、なんの雑誌だか忘れましたが、田島将吾くんが、KAT-TUNが好きで「上田くんみたいにカワイイもカッコいいも両方見せられるようになりたいです。そしたら最強です!」と言ってくれたのがすごく印象的で。田島くんがいつも尊敬している先輩は他にいるけれど、自分のこうなりたいっていう目標としてうえだくんを挙げてくれたジュニアがいるのが本当にものすごく嬉しかったのを覚えてます。*4

そもそも入所のきっかけがKAT-TUNのライブで和太鼓演奏を見たから?て聞いたことがあるんですが、2009年4月に入所とのことなので、それより前の和太鼓演奏っていったらなんだろう?(すぐ忘れる。後日確認します、たぶん。)惑星コン(2009)とか壁コン(2010)とかバックについてくれてたのかなあ。

先日、その田島将吾くんが退所されたとのこと。

田島くん、お疲れ様でした。

また1つ尊いシンメが永遠に失われてしまった。

雑誌でうえだくんの名前を挙げてくれた子、くまのジャスティスを抱っこしてる子、聡ちゃんんのBYAKUYAのバックにいた子、ガムシャラで同じチームの子に声をかけてあげてた優しい子、とても良いシンメがいる子、わたしが知ってるのはたったそれぐらいです。だから惜しむ資格すらないかもしれない。

うえだくんみたいにころころキャラを変えていくのはなかなか精神的に苦しいことで、ダンス以外にそれを強みにしていくのは結果的に今後自分の首を絞めていくだけだから、今辞めたのは、数年後を思えばよかったのかもしれない。

れんれんと同じ高2で、しっかりした大学に入ろうと思って受験に向けて勉強し始めるにはちょうどいい時期かもしれない。

自分と同年代のキンプリがこんなに推されてるのを見てしまった夏があって、デビューが見えなくてもう頑張れなくなってしまったのかもしれない。

でも、れんれんを知るうちに色んなジュニアが頑張ってる姿を目にする機会も増えて、田島くんも私の中ではすごくダンスが素敵で好きなジュニアの一人だったから、初めて「ジュニアの退所」を身近に感じて、とてもさみしく思う。

 

と同時に、こんな顔と才能に恵まれた子でも決断してジャニーズを辞めていく中で、せっかくデビューできたのにKAT-TUNを去る決断をした人にどうしても憤ってしまう。

れんれんが、読売新聞で、「入所して半年後くらいにマイクを持つように言われたとき、選ばれずに悔しそうにしていた仲間を見て、覚悟を決めました。」って言ってるのを見たとき、この言葉がたぶん、これを読んだほかの人より数倍重く響いてしまった。この気持ちをずっと持ち続けてほしいと心底願ってしまった。きっとみんな最初はそう思っているのに、数多のジュニアを踏んづけてデビューを果たした恵まれた人ほどそういう初心を忘れていってしまうのが、よりによって私が応援するグループに複数いたことが、本当に悔しかったから。アイドルなんて、頑張っているのに報われないことのほうが多い仕事だらけで、苦しい思いもきっと味わっているはずで、その活動をただ応援するだけのレセプターであるファンが一方的に思いを押し付けるのはいけないと分かっているけれど、どうしてもその気持ちを忘れないでと願うばかり。

 

田島くんが、これからジャニーズにいた頃よりもっともっと素晴らしい人生を送れるよう祈っています。

そして、田島くんの近くにいた子たちが、せめて今後お仕事に恵まれますように。

 

 

 

*1:今のは演技してる、とメンバーがぼそっと言ってくれたこともある笑

*2:性格が変わっても、話している人の顔を見る、相手の顔を見て話す、ご飯を食べる前には手を合わせる、ものを食べるときは両手を使う、きちんと頭を下げてお辞儀する、なんていうにじみ出るお育ちの良さ?が好きだし、どんなにオラオラしてても素直さが垣間見えてて、人見知りなのにいつの間にか共演者のおじさまおばさまをとりこにしてて、かわいがられてるのもすごくいい。この人いい人だなあと思ったらまわりにエピソードを言いまくるところにもほっこりするのは完全に余談。 

*3:とことん自担に甘すぎ問題

*4:残念ながらうえだくんはカワイイとカッコいいを両立させてはいない